Q、眼科専門医になった理由を教えてください
高校生の時、はじめは工学部の大学を志望しゆくゆくは何か人の役に立つ仕事がしたいと思っていました。しかし、母が病に。手術を受けることになりその際に人の身体を癒す仕事に興味が沸きました。その後母は回復し今は元気に毎日を過ごしています。病に臥せていた母が元気に仕事を続けるまでの姿を近くで見て、医師という仕事は何て素晴らしいのだろうと思いました。母のように困っている人を助けたい、自然にそう思い医師を目指しはじめました。そして医学生時代、白内障の手術を見学させていただく機会がありました。水晶体に手術を行う光景を「美しい」と感じ、強く心を動かされました。その後初期研修医では将来を見据え、糖尿病内科や腎臓内科など眼科と関連の深い科を選んで回り勉強させていただきました。眼科領域は奥深く、病気についてより知識を深めるために兵庫県内の基幹病院で経験を積み眼科専門医を取得した後、兵庫県立こども病院で小児眼科も経験させていただきました。
Q、開業したきっかけは?
大きな病院で経験を積む中で、「目がゴロゴロする」「なんとなく目が開きにくい」「かゆい」といった軽い症状が、患者さんの生活の質を大きく損ねていることに気づきました。病気としては重くなくても、困っている方は確かにいらっしゃる。そうした患者様のニーズに応えられる小回りの利くクリニックを作りたかったんです。
Q、三宮という土地を選んだのはなぜですか?
生まれも育ちも神戸である私にとって、この街を訪れる人たちを助けたいという気持ちが強かったからです。電車でのアクセスの良さはもちろん、神戸市北区など医療機関が少ない地域からもバス1本で来られる利便性の良さも患者様に喜ばれるのではないか、と思いました。実際に、当院は阪神間だけでなく県外からや旅行中の外国の方も多く来院されています。困ったときにすぐに助けになれる診療所として非常にやりがいを感じています。
Q、なぜ「いちごアイクリニック」というクリニック名にしたのですか?
クリニック名の「いちご」は一期一会に由来しています。困ったときに来てよかったと喜んでいただける、そんな出会いを大切にしたいという思いを込めました。患者様からは、よく「いちごが好きなの?」「いちごアイスクリームみたいで可愛いですね」と声をかけていただくことが多いです。こどもから大人まで、親しみを持っていただけたら嬉しいです。
Q、病院のロゴマークにはどんな意味が込められていますか?
当院のロゴマークは500を超える案の中から選ばせていただきました。視力検査でおなじみのあのマーク(ランドルト環と呼びます)に立っている小鳥は、遠くまでよく見渡せるようにとの思いを込めています。あたたかみのある院内のイメージとピッタリで気に入っています。
Q、院内の内装や設備へのこだわりはありますか?
院内はカフェのような温かみのある空間をめざし、グリーンを基調としたデザインにしました。設計士さんには、参考にするために三宮近辺にあるカフェへ同行してもらい何度も何度も打ち合わせをしました。病院だけでなくレストラン、カフェ、ホテル、アパレルまであらゆるお店の内装を見学させていただき勉強しました。受付背面にあるタイルは、東京でたまたま入ったレストランで使用されていて、美しいと感じたので同じものを採用させていただきました。レストランから、こんな問い合わせがあったのは初めてですと笑われました。笑 殺風景な病院ではなく、ホッと落ち着ける病院を目指しました。患者様からここの病院は落ち着けますとお言葉を頂いた際は、「よっしゃ!」と心の中でガッツポーズをしています。
院内に設置しております医療機器は全て最新式のもので揃えました。眼科は眼をあらゆる方法で撮影し、それを元に病気の発見に役立てます。新しい機械は画像が鮮明です。私は患者様に病気の説明をする際、できるだけ画像を見せながらご説明をさせていただいております。時間はかかりますが、口頭で説明するよりも目で見た方が患者様にとってずっと理解しやすいからです。
もちろん、当院は機械も優れていますが機械だけでは見過ごしてしまう病気もあります。過去に診させていただいた患者様でこんなことがありました。診察の際に、医者の勘で何故か気になった患者様がおられました。画像検査の後、眼にレンズを当てて手作業でじっくり診てみると思わぬ病変が見つかり早期に処置ができたこともあります。機械のサポートもありつつ、私自身の目でしっかり診る。日々良い診療ができていると思っています。
手術室は白内障や加齢黄斑変性などの処置で使用しています。不安な思いを少しでも和らげられるよう手術室の広さはゆったりと設けております。また、手術の様子をご家族様が見守ることができるよう手術室と待機場所の間に大きな窓を設置いたしました。手術直前に窓越しにご家族様と手を振りあって手術に入られる方もおられますね。手術中、お目元の様子をリアルタイムモニターで映しておりますので確認しながら待機することが可能です。手術の様子を見られたくない方は、ロールスクリーンを降ろして見えないようにすることもできます。
Q、印象に残っている患者さんのエピソードはありますか?
勤務医時代に担当した、白内障の手術を受けた患者様のことです。それまで病気を理由に引きこもっていた方が、術後、外に活発に出歩くようになり、趣味を楽しむ姿を見せてくださいました。眼科の診療は、人生のモチベーションにこれほど大きく関わるのだと実感しました。
もう一つ印象深いのは、勤務医時代にお会いした眼瞼下垂の手術を受けた方のこと。手術前はしょんぼりと腰を曲げて過ごされていたのに、翌日の診察では前髪を立ち上げ、襟を立てて来院されたんです。まるで別人のように自信を取り戻した姿を見て、患者様の訴えに寄り添うことの大切さを改めて感じました。だからこそ、来ていただいた以上は何か新しい治療を提案するなど、手ぶらでは帰さないということを肝に銘じています。
Q、最後に、メッセージをお願いいたします
神戸という街がとても大好きで、神戸の皆さんの役に立ちたいという思いで医師を続けてきました。大都会のような華やかさこそないかもしれませんが、人と人との関わり合いが温かい。そういう土地柄が、私は好きなんです。当院では、白内障や緑内障といった一般的な眼科診療から、お子さんの近視抑制治療まで幅広く対応しています。目がゴロゴロする、なんとなく目が開きにくいといった軽い症状でも、遠慮なくご相談ください。来ていただいた以上は、何かしらの収穫を持って帰っていただきたいですし、新しい知識をお伝えしたり、治療を提案したり、笑顔で帰っていただけるように努めています。一期一会の出会いを大切に、行ってよかったなと思っていただける眼科であり続けること。これからも、その思いを胸に診療にあたってまいります。