一般眼科

眼科疾患全般

目あるいは目の周り（まぶた等）に異常や何らかの症状がある、あるいは病気が疑われる 等、眼科疾患の可能性が高いという場合は、当院をご受診ください。

以下の症状がみられる場合は、一度ご受診ください

視力がでない、検診で目の異常を指摘された、眼の痛み、目がかゆい、ぼやけて見える（モヤがかかって見える）、涙が止まらない、目がよく疲れる（眼精疲労）、目が乾く（ドライアイ）、目が充血している、目やにがよく出る、ゆがんで物が見える、目をこすっている、目を細めてみている、目の位置がずれている、片目の見え方が違う、見える範囲が狭い など

診察の流れ

診察の流れに関してですが、問診をはじめ、視診・触診を行い、医師が必要と判断した場 合は検査も行います。検査内容としては、視覚や視機能を調べる機能検査（視力検査、眼圧検査、視野検査 等）、眼底や角膜などの変化の状態を確認する形態学的検査（眼底検査、細隙灯顕微鏡検査 等）となります。それらを踏まえ、確定診断をつけるための追加検査をすることもあります。 なお診察・検査の結果から、入院加療、高度な医療機器による検査や治療が必要となった場合は、当院と医療連携している総合病院などを紹介いたします。

当院で対応する主な眼科疾患

小児眼科

小児の目に起きたとされる異常について、診察、検査、治療を行います。そもそも生まれた直後の赤ちゃんの視力は、明かりがぼんやりとわかる程度です。その後、自然に物を見る訓練を行うことによって視力が出るようになります。正常な発達では、1歳頃で視力は0.2程度、6歳までに1.0程度になります。ただしこの時期に何らかの病気を発症するなどして、視力の発達が阻害されてしまうと、後から眼鏡等で矯正しようとしても視力が出にくくなります。このような状態にならないためにも、保護者の方から見て、お子様の目が十分に見えていないことが疑われ、何らかの異常を感じる場合は、速やかに小児眼科を受診ください。なお視力の発達に関しては8歳頃まで続くといわれますが、視覚の感受性期というのは、1歳半をピークとして徐々に減衰していきます。多くの場合、3歳児健康診断までには、気づくようになります。ただ、それよりも前に発見することができれば、視力はより出やすくなります 。

以下で挙げる項目に心当たりあれば一度ご受診ください

• まぶたが開かない　
• 目が揺れている
• 黒目が白い、茶目が灰色など、目の色が不自然である
• 極端に近づいてテレビや玩具を見ている　
• まぶしそうにして、よく目を閉じている
• 目を細めた状態で物を見ている　
• 上目づかい、あるいは横目づかいなど、目つきがおかしい
• よく物にぶつかる、転倒しやすい ・フラッシュを焚いての撮影では、片方の目だけ違う色に光って写る、いつも同じ目が光って写る　など

小児眼科でよくみられる疾患

斜視

斜視は左右の視線が一致していない状態をいいます。人は物を見る際に左右の目が両方と も同じ方向を向いています。これを両眼視といいます。この両眼視機能が発達すること で、ものを立体的に見られるようになります。両眼視機能は生後1年ほどで備わるとされ 、6歳頃までに完成するとされています。 視線が見ようとしているものに向いていない方の目が斜視となるわけですが、斜視の目が向いている方向によって、内斜視、外斜視、上斜視、下斜視に分類されます。 原因については、先天性もあれば、後天性のケースもあります。小児の斜視については、遠視など屈折異常あるいは、眼球を動かす筋肉や神経の異常という場合が多いですが、何らかの眼疾患や脳の病気、さらに全身性の疾患を発症しているということもあります。主な症状としては、立体的にものを見ることが難しくなることや、遠近感をとらえにくくなること、複視（ものが二重に見える）がみられること、他人から見た目を指摘されること、弱視の原因となることもあります。目の動きを医師が観察することで診断はつけられますが、時に原因疾患がないかどうかの追加精密検査を行うこともあります。

治療について

屈折異常が原因であれば眼鏡矯正や、斜視を軽減するプリズム眼鏡を使用します。場合によっては眼位ずれを矯正するために、眼球を動かす筋肉の動きを調節するための外科的治療が必要となることがあります。小さなお子様では、全身麻酔による手術が必要となるため、その場合は当院と医療連携している医療機関へとご紹介いたします。手術後は、両眼視機能が発達していないということであれば、その訓練をしていきます。

弱視

視力というのは、視覚の感受性が高い時期に様々な光刺激を受けることで発達します。感受性に関しては生後1歳半をピークに徐々に減衰していきますが、8歳まで続くとされています。ただこの時期に目（視覚）に何らかの原因で充分な刺激を得ることができずに感受性期を終えると視力は発達しないままとなります。この状態が弱視です。この場合、目が悪くなってから眼鏡矯正を行ったとしても、視力の正常な発達が阻害されている状態なので、視力の改善が難しくなります。そのため早期に保護者の方が気づくことが大切です。お子様に以下の症状やしぐさがみられる場合は、当院を一度ご受診ください。

• テレビを視聴する際、いつも前の方で見ている ・目を細めていることが多い ・首を傾けてものを見ている　など

弱視になる原因は、主に４つあります。ひとつは、斜視による弱視（斜視弱視） です。この場合、斜視側の目に弱視がみられます。2つ目は、形態覚遮断弱視です。これは、眼瞼下垂や眼瞼腫脹、先天白内障等、何らかの眼疾患の発症、あるいは眼帯をしたことなどによって十分な光刺激が得られずに弱視となるもので、多くはどちらか片目に見られます。3つ目は不同視弱視です。これは左右の目で屈折異常の差がみられるケースで、屈折異常が強い目の側に起きることが多いです。4つ目は屈折異常弱視です。これは左右の眼ともに屈折異常（高度の近視や乱視、遠視）がみられている場合に起きるもので、両眼性弱視となります。弱視が疑われる場合は、視力検査や屈折検査をはじめ、点眼をしてからの検査（麻痺下屈折検査 細隙灯顕微鏡検査、眼底検査など）を行い、診断をつけていきます。

弱視の治療について

原因によって治療内容は異なります。斜視弱視であれば、斜視の治療を行います。形態覚 遮断弱視であれば、原因とされる病気の治療を行うなどして、発達を障害している原因を 取り除きます。また屈折異常が原因であれば、眼鏡をかけます。また片眼性弱視の患者様など必要時には、視能訓練として健眼遮閉も行います。これは視力の良い方の目をアイパッチなどで遮閉することで、弱視の方の目だけで物を見ていきます（患者様によって、1日3時間程度でのケースもあれば、1日中行うこともあります）。これによって、見えにくい弱視の目に視覚刺激を与え、発達を促していく という視力増強訓練になります。